2014年6月22日日曜日

ベルリン便りeins

ベルリンへ来てから10日余りが過ぎました。ようは3分の1が終わったところです。
初めの一週間は行きたかった現代美術館や、観光名所と言いますか街をうろつくだけでも堪能でき、また現地にて元快快(ふぁいふぁい)演出家の篠田さんやベルリン在住のヨットさんなどの知己を得て、ベルリンの主にファインアート若手シーンの端緒を観れました。
一週間過ぎたところで、今回の渡独の出資者でもある君野さんが帰国され、トルコから東欧を抜けてベルリンで合流した元ファクトリーメンバーの伊代ちゃんも昨日帰国の途に着き、今は独りでベルリンに立っている。
と思いきや、それもまあ色々な縁があり、渋家の齋藤君の同級生の野口君(彼もベルリンで作家活動をしている)という同い年のこの家に居候しています。
まあ何の縁も所縁もなくても飛び込めば何とかなるもんだなと思いつつ、今回の渡独でも様々な人の尽力があり僕はベルリンを過ごしているわけですが、正直1ヶ月も同じ都市に居るのは結構飽きるのだなと。やはりオルタナティヴなスペースや活動はその性質上メインストリームになっていないからこそ辿り着くのは用意ではなく、日本での僕達の活動も同じであり、やはり求めている人間に何かを届けるのは凄まじく難しいのだなというのを実感しています。
オルタナティヴスペースに近いレジデンスとイベントスペースが同じようになった場所を運良く先述の篠田さんのツテで見つけれたのだけど、設備、人の数などは確かにずば抜けて大きく、また魅力的なのだけど、贔屓目無く言えば流れている空気や人々の営みは僕らと酷似していて、これは希望というよりも絶望に近い感覚も一軒だけだが思った次第です。
結局のところ社会というのは先進国、資本主義である限り、その中では経済的論理が当たり前ながら必要不可欠であり、その間隙をどう突き、ある者はメインストリームに伸し上がる事を夢見、マネタイズも伴わせる、ある者はよりオルタナティヴな価値観を形成しながら自主自衛なりある種の防衛戦を展開して行こうとするわけで、その辺の運動論的な展開も似ているように思われたのです。
僕らが目指す何でも出来、何人でも訪れる事を許され、相互に尊重し合い、相互が扶助し、困っている人間や悩んでいる人間を見捨てず、馴れ合うだけでなく刺激を与え合えるような空間の創出というこれは一定の時代においてどんな世界、社会でも出てくるコミュニティの在り方であり、ある人はユートピアとも言える空間を国家も家族も学校も用意してくれるわけはないので自分達で0から殆どDIYで手探りで模索してきたわけですが、やはり色々と悩むところはあります。
前置きはさておき、ベルリンに来て一週間を過ぎて僕は各地に赴く事も無く野口君の部屋でぼんやりと色々と考えています。
何を考えているかというとどうせ一つの都市に一ヶ月もいるのだから一つ僕の得意なオーガナイズ、パーティー、イベントをやろうと思っています。どういう趣旨で(趣旨は決まっているのだけど)やるか、普通のパーティーをベルリンでやってもつまらないし、どうせ意味は無い。それならやらしくない程度に日本らしく、僕らしく、関わってくれそうな人達を活かすイベントがしたいのです。難しい話をしても仕方が無いので、縁も所縁も無いベルリンで最低100人集めるパーティーをします。その案は凄まじく難しく全く知人もいないのだからきついけど、「やっぱりあいつはどこの国だろがやるやん!」と言わせなけりゃ話にならない。
という事でもう少し案を煮詰めてやります。
ps:野点をベルリン芸大中庭で試みたり、会った友人に一服振舞っているのですがなかなかやはり急ごしらえの点前は駄目らしく、一刻も早くちゃんと稽古を付けたいと思う。早く帰りてえー!!!

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